2008年05月24日

未来像

「もしもボケるんだったら、ああなりたい。」
うちの事業所で全員一致の意見がある。

かなりアルツハイマーが進行したその男性は、いろんな事を忘れているが、いつもニコニコしている。
時々、デイサービス利用中にフラ〜っとやって来ては
「いや〜、どうもどうも。元気か〜?」
と、事務所に入り込んで、お茶を飲んでいく。
いつもニコニコしているから、誰からも愛されてしまう。

息子と2人暮らし。
とても父親を大事にしており、仕事が早く終わると自分で迎えに来る。
私がやっとの思いで子供を保育園に迎えに行き、夕食の食材を買い物していると、その親子も一緒に夕飯の買い物をしている。
見ていて、ほのぼのとしていて温かい。
今の事を今忘れる父親に、会計に立ち合わせ、買い物袋ひとつずつ持って帰る。

あの息子あっての、利用者の姿だと感心させられる。


“こうなりたい”
などと、思ってもそうはいかないのが人生。
果たしてどんな姿になるのだろう?

元々の性格を思い切り反映している利用者。
思いもよらない行動を起こし、子供一同を驚かせる利用者。
鬱積したものが、パァ〜っと弾けたかのような利用者。
人格がまったく変わる利用者。

本当にその姿は様々だし、その病気や疾患の性質や部位によってもいろいろある。
ここで、内臓疾患や身体機能の低下には触れずに、認知機能の低下が起こった場合についてのみ考える。(自分で自分の姿を考える)


●お金には執着しないが、ピアスがなくなったらうろたえる。
  ピアス自体のモノについては固執しないが、計4つ付いて
  いないと不穏になる。
  私が私であるために、ほとんど身体の一部だから。
  ・・・・・ピアス徘徊だ。
  万が一そうなったら、まち針でも挿してもらうしかない。
  ( ※ 現場の方は、真似してはいけません。)

●しょっちゅう身の回りのものを失くす。
  現段階においてそうなのだから、間違いない。

●夕方になると忙しない。
  女は夕方忙しい。定説だ。
  ちなみに、今でも私は出掛ける前に3回〜5回火の元確認を
  する。(時々、我ながら尋常でないものを感じる。)

●昼夜逆転。
  深夜活動型の私。「昼寝なんてしたことない。」と言いながら
  思いっきり昼間爆睡している気がする。

●遠くまでお散歩
  個人行動型の私。もともと集団生活が苦手。(というか、自分
  から話をする事が出来ない。)単独で行動する怖さを知らない。

●家族に関する話
  これがいちばん心配。
  やっぱり、家族の事を悪く言う利用者を介護する家族は切ない。
  嘘でも冗談でもいいから、(いや、本来、本音で)家族を褒める
  年寄りになれると良い。

●サービス拒否
  私はこれで結構な頑固者。(知ってますってねぇ・・・・・)
  というか、好意を素直に飲み込むことが出来ない。
  (相手が大事な人になった時、関係が寸断される事を恐怖に
   感じるため)
  「放っておいて!」とか、屁理屈を言いそう・・・・・

●うつ状態
  上記にリンク。私にとって大事なものを亡くした時に、かなりの
  確率で起こる気がする。

●めごいアンちゃんが迎えに来ないとデイサービスに行かない。
  あ、有り得る・・・・・いや、ある。



と、まぁ瞬時に考えただけでコレだけ挙がる。
そうは言っても、思うようにはならないのが人の生き様か?

「可愛くボケたいね。」
みんなの願い。
今ある関係性にも大きく左右される事でもあると思う。
もちろん、どんなにいい関係性を保っていた人でも、病気によっては、そうは上手くいかない事だってある。
どう出るかが分からない。

やっぱり今のうち言っておくべきカナ?
大事なものへの感謝の気持ち。
大事なものを、大事だというストレートな言葉。


・・・・・難しいなぁ。
・・・・・だって、恥ずかしいじゃん。




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タグ:老後 認知症
posted by 木下 小櫻 at 23:55 | Comment(3) | 勝手に介護福祉未来構想

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