2008年09月18日

罪を背負って生きて行くという事

私のところには、時々、職場以外の方から
何気ない相談や、心配事などの話がきます。

本当に聴く事しか出来ない。
申し訳ないなぁ・・・・・って、思います。
アドバイスらしい、何かを持ち合わせていないのに
私にいろんなお話をしてくださる皆さん、本当にどうもありがとう。


ここ数日も、そんな連絡がきました。
彼は、自分が病気ではないかと心配しています。
原因不明の熱・倦怠感があって
通院も何ヶ所か行ったようですが、いまいち原因がはっきりしません。

しばらく落ち着いていたのに再発したことをきっかけに
心配になって電話をかけてきました。

「俺、病気かなぁ」
熱や倦怠感の続く病気って何?と聞くので
その症状だけでは、考えられるものなんてたくさんあると話しました。
とりあえずは、採血の結果を待ってみたら?
そんな感じで話は終わるのかと思いました。
「1ヶ月前に、風俗行ったんだよね?それって、何か関係あるかな?」

彼が、そういう場所に興味があって
時折、利用していることは知っていました。

病気って、性病を心配しているのか・・・・・。


熱や倦怠感と、直接関係するかどうかは置いておいても
可能性として、性病をもらう率は高い事。
そして、もしそうであれば、彼女も感染している可能性が高い事、
心配であれば、症状がなくても
いい機会だから、一度検査を受ける事
そんな事を一通り説明してみました。

「彼女に話したほうが良いよね?」
彼は、純粋に心配してそう言います。

もちろん、正直に話すべきだと思います。

でも、彼女との将来を真剣に考えるのであれば
病気が白黒はっきりしてから話したほうがいい。
病気かどうか
それよりも、彼氏が風俗へ出入りしていた事実のほうが
普通の女の子であれば、ショックだと

私は、そう判断しました。


次の日、彼が仕事で私の職場に来たので話しました。

まだ、病院へは行ってない。
でも、彼女には話した・・・・・。


しかも、軽く話し、もし自分が陽性なら検査に行ってきて。
しばらく、Hは出来ないよ。

なんだか、人事のように話したみたいでした。


当然、彼女は泣いていたそうです。


「当たり前じゃん。泣くよ。彼氏が風俗行ったなんて知ったら。」
「え?それって、病気かもしれないと思って泣いているんですよね?」
「違うよ!馬鹿。風俗に行っていたって事実が悲しくて泣いているんだよ。普通の女性はそうだって。」
「え〜?そうなの?」


あまりにも普通に話すその感覚に、驚きを隠せませんでした。

隠せばいいとは思わないけれど
黙っている優しさってあると思う。
もちろん、陽性であればきちんと話をして検査に行かせるべきだが
自分の検査もまだなのに
もしかしたら、そんな病気ではないかもしれないのに
将来を真剣に考えていて
家族や親族ぐるみで付き合っていた
いかにも純朴そうな、自分の彼氏が
実は頻繁に風俗を利用していた。

その事実は、かなり大きなショックになる。

そういう罪を、打ち明けずに背負って生きていく
その位の覚悟もなくて、風俗なんか行ってんじゃねぇ。

罪悪感から、話してしまえば自分は楽だろうけど
彼女は、それをずっと傷として持っていかなくてはならない。



人は、長く生きている間に
いろんな間違いや、出来心、あるいは本気で何か違うところへ行ってしまう事がある。

それは、人だから
絶対にないことではないと思っている。
何事も完璧で、間違いのない人間なんていないと思うし
誰か、別の人を好きになってしまう人もいる。
私は、人間である以上
そのあたりを、全面的に否定はしない。

でも、誰かを、身近な誰かを裏切るような事が
もしも、あったとして
だけれども、裏切ってしまった相手を思いやるのであれば
隠し続ける強い気持ちと
自分の中に、罪を植えつけて抱えていく覚悟が必要で

そんな重たさを抱えきれないなら
初めから、後ろめたい事はするべきでないと思う。

割り切ればいいって事ではない。


優しさと強さってモノの、質を考えた方がいい。




最近、優しいだけではダメだと、感じるようになった。
強さがあっての、初めての優しさでないと
本当の優しさではないと思うようになった。



彼は、私が言いたい事を理解しただろうか?
「こんな事、誰にも言えない・・・・・」

誰にも言えない心配事を持ちかけてくれるのは
本当にありがたい事だが
彼自身が、今回のこの不安や心配を
今後の自分の生き方に、
ちゃんと反映させてくれることを、願います。





性の氾濫は、低年齢に拡大しています。
望まない妊娠は、心身を傷つけるし
望まない出産は、虐待にもつながります。
愛情や絆の希薄さは、社会構造全体に波紋を呼びます。


けっして、たくさんの愛情を注いでもらえなかった者として
私が世の中に、警告できる唯一のことです。

愛情を知らない人間は、
自分の子育てや、果ては対人関係においても
自分の接し方が、果たして良いのか、悪いのか、
どんな場面においても悩みます。

これは、そういう育ちが、大人になった時に
同じ事を繰り返しやすい
そんな事実を知っているからです。

そういう統計データを知らない者は
場面・場面において、考えたり、悩んだりする事もないでしょう。


どうか、
もしも、切ない状況での生活を送っていても
誰かと接していってみて欲しい。
直接的な、人の温かさをどれだけ感じていけるかどうか

おそらく、それはその人の人生を左右するでしょう。



そして、もしも誰かを傷つけたなら
それを背負って生きていく。

いろんなモノを背負って生きていく。
それが、人だと思うから。





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posted by 木下 小櫻 at 02:12 | Comment(0) | 不安を呷るモノ

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