2010年04月03日

依存症とアルツハイマー

ケアプランにつながっている利用者は
たとえ、どんなに支援困難な事例であってもまだいい。
誰かの手がまわりにあって
誰かの眼差しが、いつも向けられている。

もし、ケアプランにつながっていなくても
独り暮らしや、高齢者2人暮らし
せめて、65歳以上であれば包括支援センターにつながったり、
民生委員や老人相談員が見守ってくれる。

でも、それでも、何にも引っ掛からないケースがある。

現住所登録地と違うマンションに住み、
ウィークリーは、今は婚姻関係を解消している元亭主の家に転がり込み、
週末は、元亭主の本当の女が来るため
仕方なく自宅マンションに帰る…。

彼女は、私が2・3年前から介入しているが
何もサービスや支援の手を受けていない。

アルツハイマーとしては、かなり心配な段階を追っている。

毎日の買い物で、つい同じ物を購入し、
自宅に同じ食材が山になっているというケースはよく見かける。
「あ、あれ買わなきゃ。」と毎日、思うのだ。

彼女の場合、さらに深刻で、
買い物中、ぐるぐると店内を何周もし、
同じ商品を、何回もレジカゴに入れる。
会計の段階で、
「やだ。私、何で同じお惣菜を何パックもかごに入れているの?」
と、気付く。
短期記憶の低下は甚だしい。

自宅は、いろんなモノで溢れ返り、足の踏み場もない。
親族が声を掛けて同行する為、通院だけは定期的に行く事が出来ているが
薬は異常なほど残っており、ざっと見て5年分以上溜まっている。
通院に連れて行っている親族も、あくまで通院のみの関わりで
生活全般の介入は出来ない。

彼女は、病識がまったくない。

もともと、パニック障害がある。
若い頃から悩まされ、そのころからの関わりである通院先の主治医の事は慕っている。
しかし、アルツハイマー・認知症との診断・助言は受容できない。
「自分が、忘れている???」
その事が、パニックを引き起こす。

それでも、自分が日頃している行動に不可思議な事が起きている。
前述の、買い物かごが、ひとつの例。

その他にも、メモした意味が解らない。
自分が書いた、文章をみて愕然とする。
夜中に、玄関のノックが聞こえる。誰もいない。何回も確認する。

そして、この親族一同に起きている現象のひとつが、
何故か、姉妹全員、男性に弄ばれている。

結婚・離婚歴が多く、現在も以前の亭主と不思議な関係が続く。

…私は、その人が良ければ、どんな恋愛もアリだと思っている。
 実際、私の母がバツ3で、今だって彼氏が何人もいる。

 自立した大人の恋愛なら、いくらでも謳歌していいと思う。
 たとえ、それが70代・80代の恋愛であっても…

但し、そうでないなら話は別である。

以前の亭主は、暴言・暴力・金銭搾取がある。
もちろん、この彼女が相当な認知症である事を理解しての事だ。
なじって、なじって、酷い仕打ちをし、

そして、夜は自分の布団に招き入れる。

彼女は、喜んで元亭主とネテしまう。
お金も出してしまう。
自分が、男の為にお金を出している。
もちろん、問題意識も被害意識もない。

当然、主治医も成年後見申請を勧める。
私も、何度となく勧めてきた。

しかし、彼女は病識がない。
もちろん、元亭主に対しても
自分を抱いてくれる人としか、思っていない。

元亭主でなくても、生活の中で出逢ういろんな人に
すぐに恋してしまう。ついて行ってしまう。
「気持ちの悪いババァ!」となじられる。

10代顔負けのミニスカートを履き、Gジャンを着、
ポニーテールをしている。

すべてにおいて、違和感がある。
でも、本人は何とも思っていない。

そして、散乱した自宅に週末帰る。
自分の起こした軌跡が解らない。
混乱する。
パニックを起こす。


金銭搾取が進まないうちに、何とかしたいケース。

困った事に、親族も金銭搾取をしている。
元亭主から守る事を前面に出しながら私に相談する。
でも、その親族も、別の親族も、搾取している。

介入のタイミングは、SOSが出された時しかないのか?
それでは、遅過ぎる。




小櫻の独り言

愛されない家庭に育つと、同じような軌跡を辿るとよく言われる。
連鎖というやつだ。

それでも、その個人次第でなんとかなるのではないか?と思う。

だって、すべてが、同じ軌跡を辿るなら
私も、「欲しくなかった子ども」で、
「産むんじゃなかった」と言われ続け、
3度も父親が変わり、
施設にだって預けられた。

愛された実感は、これっぽちもなく、
今だって、実家に居場所は求められない。

今でも、「愛」の形を探し続け、
絶対にない、肉眼で確認できる「愛」を
どこにもない事を知っていながら、探し続ける。

きっと一生。


自分が必要とされる場所を
自分を必要だと言ってくれる人を、

自分を愛してくれる人を

たとえ、それが嘘であっても


探し続ける心は、いつか病理にとり付かれるのか?






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posted by 木下 小櫻 at 00:57 | Comment(0) | 認知症

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