2008年04月03日

一般対応?専門棟対応?

現在のデイサービスの他に、今後認知症対応型デイサービスを開設する事業者のスタッフさんから、こんな質問を投げかけられた。

「っていうか、木下さんたちは、一般のデイサービスと認知症対応のデイサービス、どこで線引きしているんですか?」

・・・・・これは、常々私たちも悩んでいる事だった。


私が悩むのは、認知症とそうでない場合の線引き・・・・・では、ない。

基本的に、専門棟のショートステイや認知症対応型デイサービスというのは、
なんらかしらの認知機能が低下した人や、
行動障害のある方などに対して、
専門的ケアを通して、
自立できる部分の促進や介護者への指導などを行い、
在宅生活の維持を目指すもの

・・・・・で、あって欲しいと思っている。

だから、私の中では認知症としての状態の重い・軽いではなく
専門的ケアが有効かどうか?
を、気にしている。


しかし、実際にはそうではない事のほうが大きい。

例えば
施設や事業者によっても考え方や、受け入れの対象者が違う。
その対応も異なる。

@行動障害こそないが、多少暴言のある利用者。
 一般のショートステイを利用すると、
 「問題です。正直、迷惑です。
  ケアマネさん、今すぐ迎えに来てください。」
A前頭側頭型認知症にて、攻撃性のある利用者。
 認知症対応デイサービス利用初日の10:00
 「無理です。」
B独語・暴言・被害妄想・幻覚・幻聴・3日3晩寝ていない
 専門棟ショートステイにて
 「なんでここにいるの?(何故、専門棟利用なの?)」
Cいつも笑顔だがふいに立ち上がり、歩きだす利用者。
 一般デイサービス利用にて
 「他のお客様の迷惑なので、専門のところへ・・・・・」
D不安により落ちつかず、館内を歩き回る利用者。
 一般ショート・専門棟ショート、両方から
 「向精神薬、使います。」


とにかく、
一般・専門・デイサービス・ショートステイ
何をとっても
ところによってまちまちで
何が適切なのか?
どうすべきなのか?
・・・・・非常に、悩ましい。


もっと、困るのは

「専門棟ショートステイや、認知症対応型デイサービスを
 勧めるのって、辛くありません?
 だって、(認知症ですよと)太鼓判押してるワケでしょ?」


・・・・・という、専門職の意見・・・・・。


認知症ケアを専門的に実践しているスタッフが
その働きかけによって
自立を促したり、利用者の意志を引き出したり
心身機能を維持・向上させる

そういう為の、利用じゃないのか?


なんだか
「悪くなったら、そっちへ行ってね」
ってな感じでいる人の方が多いみたいで

正直、がっかりするのだった。



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posted by 木下 小櫻 at 00:47 | Comment(5) | 認知症
この記事へのコメント
初めてお邪魔致しました。
老健施設で認知症専門棟の支援相談員をしています。
多くの方がもっている認知症専門棟へのイメージは、ふつうでない方、一般で対応できない方が行き着くところというのがほとんどではないかと思います。小櫻さんのおしゃるとおり、専門棟を利用し、専門的なケアを行うことで、状態が改善することを目的に利用して頂ければ、施設としてもスタッフとしてもこんなに嬉しいことはありません。そんなふうに現役のケアマネさんが考えてくださることは、大変心強く思います。
しかし、精神科を経由したり、他施設で対応困難となり、困り果てて相談に来られる方が多いのも現実です。一旦精神科を経由してしまうと、家族の心がご本人から離れるのは早いものです。
何故そうなる前に、精神科に入院する前に相談に来てくれなかったのかと思うことも度々です。
本日はケアマネに勧められて精神科に入院し、今度は状態が良くなったから精神科から追い出されてしまうと相談に来られた方がいました。そして恐ろしいことに介護保険に関しては、まったくの無知でした。認知症の悪化に伴い、ケアマネも病院もご本人をどう処理するかという考えだったのでしょう。もう入所する以外にこの壊れたご本人とそのご家族の関係を修復できる方法は私にはないのかと落ち込み、同時に怒りを感じてしまいました。
話は逸れてしまいましたが、私の勤務する施設では、主に行動障害が重い方を対象とする為に、サービス利用によって症状が進行するリスクなどを考えて、どうしても軽度の方を受け入れることに躊躇することが現実です(実際に利用後進行してしまい、悲惨な結末を招いた例もありました)。
でも利用して頂けることで、少しでもご本人の状態が改善し、少しでもご家族の負担を減らし、少しでも長く在宅生活を維持できるような援助ができたらと考えています。専門棟と一般棟の線引きも、我々の勝手な基準であって、どこに線を引いたら間違いないというものはないと思います。
ここに任せたらきっと良くしてくれる、そんな方を少しでも多く受け入れられるように少し現実に抵抗して頑張ってみようと思います。その前に少しでも安心して利用して頂けるような施設になれるように頑張りたいと思います。

長文お付き合いありがとうございました。何が言いたいのかわからなくなってしまいすいません。

小櫻さんの感性の素晴らしさとものの捉え方は大変勉強になります。また寄らせて頂きます。
Posted by いつまでも大人になれない相談員 at 2008年04月18日 23:37
ようこそおいで下さいました。
(何だかあらたまって変な感じです)

言葉として話す事が少し苦手なもので、文章なら何か伝わるかな?と、思ってこんなblogを立ち上げています。
・・・・・にしても、発展途上なモノですから、恥ずかしい限りです。

仕事をする上でいつも気にしている事ですが、第一に利用者の望む生活の維持や、生活の向上には、サービス提供事業者さんの協力があってこそと思っています。
blog上にも掲載している通り、ケアマネは事業者さんにソッポを向かれては決して成り立たない仕事です。
実際、利用開始はともかくとして、ケアマネなんかよりも、サービス提供事業者さんの方がより利用者に近いところにいてくれて、よりどんなケアが適切なのか、本当は何を望んでいるのか、よく知っていると思うのです。

でも、現実、そうは思っていないケアマネは多いのかも知れません。頭でっかちで、制度の理解もソコソコで、言い方悪いかもしれませんが「ブン投げてしまう」形をとってしまう人もいます。

その行動が何を意味しているのか、本当に訴えたい事は何なのか・・・・・考える事もなく、「問題」という言葉を使って、精神科直行という事態も起きているかもしれません。

でも、コメント下さった様に考えて下さっている事業者さんがいることは、本当に心強い事だと思っています。

こんな線引きについて頭抱えて悩むほど、認知機能や精神面に機能低下を起こした人への社会的な認識はまだまだ薄いのだと思います。専門職でさえ理解の程度が低いのが現状です。
今後、高齢化が進むにつれて認知症の方は増加すると思います。対象としては少し違いますが、精神疾患の方もどんどん地域に帰ってくるものと思います。
もっと地域社会で見守れるような、家族が症状や疾患を隠さなくてもいいような、そして自宅の隅に閉じ込められる利用者がいない様な、そんな社会を望みます。

んん〜〜〜、果てしないぞ〜〜〜〜

「いつまでも大人になれない相談員」さん?
あなたは十分大人ですよ?いろんな現実や葛藤を知っているから悩んだり、怒ったり、落ち込んだりするんじゃないかしら?
割り切ってサクサク仕事している人よりも、いろいろ考え、突き進んだり、ぶつかったり、ちょっと立ち止まったり・・・・・私は、そういうのが好きですよ!

PC開く時間が遅いので、更新もまちまちですが、こんなblogで良かったら、またいらして下さいね。
Posted by 木下 小櫻 at 2008年04月20日 00:10
ありがとうございました。
小櫻さん、たけちゃんさん、共にすごく力強い見方を得たと思ってます。心強いです!!

私も酒田に行きたいです!!

行っちゃいましょうか?

“ケアの楽校”課外授業ってことで・・・。

ブログリンクさせてもらってもいいですか?

こちらこそ、これからもよろしくお願いします。

ちなみに私は、小櫻さんもよく知ってる“あの人”と同じ歳ですよ!
まあ、ガンダム世代ですか・・・。
マニアまでは行きませんが大好きです。
Posted by atsu at 2008年04月20日 00:10
「atsuちゃんへ」

酒田、行きましょう。
一泊で。帰りに高畠ワイナリーに寄って下さい。
(趣旨が・・・・・?)

こんなblogで良かったら、喜んでリンクお願いします。
ここまでバレているので、こちらもリンク貼らせて貰っていいですか?


「たけちゃんへ」
そういう訳で、そのうち酒田に伺ってもいいですか?
生の声や、話、そして関係者の皆さんとお会いしてみたいです。

たけちゃん、偶然にもココをのぞきに来てくれてありがとう!
Posted by 木下 小櫻 at 2008年04月20日 02:29
こんばんは。
ありがとうございます。
リンク貼らせていただきます。
こちらの方は、是非お願い致します。

酒田かぁ〜、楽しみだな〜。
もう行く気満々なんですけど。

私からも!
たけちゃんさん、酒田に伺ってもいいですか?
よろしくお願いします。

ケアの楽校の活動として行ってもいいですか?

高畠ワイナリーの件、了解です!!

小櫻さん、ケアの楽校を紹介してくださってありがとうございます。




Posted by atsu at 2008年04月20日 21:34
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