2010年05月11日

支援する事・諦める事・信じる事

「最後まで利用者の味方でいる事」

たぶん、これはケアマネジャーに最も求められることだろう。
利用者の立場に立ち、寄り添い、その意向を暮らしを支える事。

これは、この仕事を仕事とする者として当然の事だと思っている。

でも、実際の支援はどうなっているだろう?
住みなれた自宅での暮らしが、許されない人が多すぎる。

何故、家族機能は崩壊したのだろう?
それとも、昔から崩壊していたのだろうか?

介護の社会化が進む以前、
高齢者に限らず、座敷牢のような状態で閉じ込められている人はたくさんいた。
介護に対する知識不足や、障がいや病気に対する偏見、
正しい認識不足と、誹謗中傷の言葉。

もちろん、その家の女性が一生懸命に
報われる事もなく介護を献身的に行なってきたものだってたくさんあろう。

今の世の中、
介護はフォーマルなサービスを利用しやすくなった。
未だに、利用に踏み切るには大きなストレスを抱えるようだが、
地域住民同士の情報網も広がり、
サービス事業者や、ケアマネジャー個人の情報・評判まで
みんな良く知っている。

名指しで依頼してくるクライエントもいるほどだ。

そして、家族機能はどうだろう?

時代の変化か、これまでの背負ってきた歴史の現れか、
家族機能は、例外はもちろんあるものの
衰退している。

…これは、おそらく紛れもない現実だ。

家族機能とは、何だろう?

一般的な家庭に育たなかった私には
理解不能なのだろうか?
もしかしたら、自分が欲しかった家族像を、
クライエントを通して探そうとしているだけなのだろうか?

確かに、
認知症を患ったり、障がいや疾病を抱え暮らす事・介護する事は
そんなに簡単な事ではないし、きれい事では済まない。

理想は理想のまま、カラ回ることだって多々ある。

でも、その家族の可能性を模索する事は
無駄なのだろうか?
やっぱり無理だと判断するのは、時間を掛けてはいけないのだろうか?

もちろん、心身への虐待・介護放棄・搾取等と見なされるケースは
早急に保護・入所に持ち込んでいる。
権利が侵害される事を早急に絶たなくてはならないのだから、
そこは当然そうしている。

しかし、そうではなくて
単に、「介護したくない」「顔を見たくない」「この家にいて欲しくない。」
…こういったものは、どうしたらいいのだろう?

最低限の介護はされている。
サービス利用にもつながっている。
地域からも、困った情報は入ってこない。


「ねぇ、ご主人(奥さま)は、今でもあなたの大事な人?」

この質問に、yes と答える人は減っている。


長い暮らしの中で、どこですれ違って
いつから噛み合わなくなって、
それでも、同じ屋根の下暮らしてきた意味は

一体、何だったんだろう?


「もう見る気がありません。」
「もう一緒にいたくありません。」

そう言われたら、
在宅で暮らせる心身機能を持ち合わせていても、
施設等に行くしかないのだろうか?

施設職員は、私なんかよりシビアだ。
預けたまま、面会にも来ない、必要な面接にも来ない、
どんなに綺麗な言葉を並べたって、
「結局、姥捨て山なんですよ、ここは。」


どうする事も出来ない、家族機能の低下。

私にとって、大きなストレスになっている。
この重圧に耐えていく事が、専門家なのだとしたら、

どこかで吐き出さないと、おかしくなりそうだ。


事実、ネット上に吐き出したところで、
何も変わらない。
私の中のモヤモヤも、消えないどころか余計に増える。

こんな訴えは、立場上なかなか出せない。
聴く人だって、ある程度この仕組みが分かる人でないと意味不明だし
答えを出せない事が解っているだけに、
時間をとって聴いてもらう事も悪いと思うし、躊躇する。

何より、みんなそれを飲みこんでいるのだろうと思う。

真に受けていてはダメなのかもしれない。


でも、こんな事を、サラッと流せる人にはなりたくない。
でも、どこかで切り替えなくては、ならない事も十分承知している。

じゃぁ、私はどうしたらいい?
どんどん重くなるストレスを、どう扱ったらいいのだろう?





小櫻の独り言

たぶん、私自身が

人としての幸せとか、
家族とは本来どんなものなのか…とか、
愛とは、何なのか…とか

私の中に、そういった概念的なモノが
普遍的なものとして
確立していれば
こんなに、悩まないのかもしれない。

自分を愛せない人間は、他人を愛する事は出来ない。

では、私のような
自分に対して否定的な人間は、
誰をも肯定する事が出来ないのだろうか?
誰をも、愛する事は出来ないのだろうか?

これが、yes と、言われたら、
致命傷だ。

人を、支援する資格も資質もない。

探し続ける
絶対この世のどこにもない、愛の色形を、
絶対に見つけられない事になる。

誰かに丸ごと受け止めてもらわないと
死んでしまいそうだ。






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posted by 木下 小櫻 at 01:38 | Comment(0) | 介護支援専門員
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